気になってたんだけど、実は読んでなかった『地下鉄(メトロ)に乗って』。
確か映画も公開ですよね。
おかげで文庫本が書店で平積みで、目に付きました♪
半年程前に比較的読書をしているらしい友人に、
「浅田次郎の『地下鉄(メトロ)に乗って』って読んだ? 面白かった??」と聞くと、
「うーん…、まぁファンタジーって感じかなぁ〜?」
なんか評判ほどじゃない、みたいな反応だったから、(じゃあ、いいか)とすぐ読まなかったんだよね〜。
いやー、しまった。
今読めた事が嬉しかったけど、もっと早くに読んどきゃ良かったヨ。
こういうの、人の感想はあまり当てにならないねぇ。感性だし。
か〜な〜〜〜り、いい本でした♪♪
やっぱ浅田先生の文章、私好きですねぇ。
すごく流麗とかではないんですが、磨いて磨いて築き上げた「技」が光るというか。
そうやって紡がれた、でもどこか素朴な空気感がいいですよね。
物音なんかでフト顔を上げたのに、まだその小説世界の空気に包まれているようになる。
この作品は特にそんな感じ。なんだかホコホコしてたな♪
「ファンタジー」って括るの分からなくもないんだけど、このお話の中心軸は1対1でなる人間関係の連なりが、次第に大きな渦になっていく所。
愛と憎悪という、相対する大きな感情。どちらに触れても自分の心が震えます。
つまりは、ファンタジーはあくまで切り口であって、描かれているのは「人間」なのです。
そうそう。
「あ、好きだなー」って思ったシーンは、みち子が歩くモガ・モボの世界。
あの硝子の煌きがなんかね、分かるのです。
昔の手作りのガラスを通った光って、本当に素敵なんですよ。
以前、鳥取の仁風閣に行った時に、テラスの窓が全てそういった昔のガラスでね。外を見ると、まるで陽炎が揺らめいているように見える。
そんな煌く硝子が夜の光で彩られた銀座の街は、きっと美しいだろうなぁ。
『地下鉄(メトロ)に乗って』、素敵な物語です。
電車で読むのが、結構オツでした(笑)。




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