
【ザ・リベンジ★味噌カツ編】
初めて名古屋に行ったのは、もういつだったか。
とにかく大阪とはまた違った食文化のある土地なので、
「絶対、美味いモン食うぞッ!」
と、それはそれは張り切っておりました。
きしめん、外郎、えびふりゃー……。
名古屋名物は数あれど、まずは
「味噌カツ食べるゼ!!」
と固く固く決心していたのです。
そうだ、ちょうど名古屋駅がきれいになって、セントラルタワーズとか出来てまだ間もない頃だったなー。
不案内な私は、そのビルのきれいなレストラン街で名古屋初のご飯を食べる事にしました。
ホールにあるお店案内を見れば、トンカツ屋さんが一軒ありました。
早速、そのお店へ。
夜の営業時間が始まったばかりで、私は一番乗りでした。
メニューには敢えて「味噌カツ」という書き方がなかったので、普通のロースカツ定食を注文しました。
「名古屋でトンカツと言えば、それはもう“味噌カツ”の事なんだろう」
と思ってさ。
しばらくして、チラホラ他のお客さんも入って来たのですが、まぁ私の注文が1番にやってきました。
揚げ立て。
しかも、キャベツの水分が付かないように、カツの下にはご丁寧にアミまで敷いてある。
すごい。
しかし、いざ食べようとした所、テーブルにある調味料群には、どう探しても普通のソースしかない。
ない!
ない!!
えぇーーーッ。
でも、無い物は仕方がない。
「入った場所が名古屋の玄関口になる新しい駅ビルだから、あまり地元色を出してないんだろう」
悲しいけど、無理矢理そう納得してみたのです。
カツは美味かったです!
アミまで敷いてあるだけあって、こだわりを感じました。
ソースで機嫌よく食べていた私のカツも、とうとう最後の一切れになった時。
斜め向こうの席にいたお客さんの所に、注文のトンカツ定食が出て来ました。
服装からして、地元の人らしい。
その人がトンカツに箸をつけようとして、フト手を止めました。
調味料群を確認して、そしておもむろに店の奥に向かって言いました。
「すいませーん。 味噌下さーい!」な、ななな、何ですとーーーッ!?!?
果たして、小さな壷に入った味噌が出て来たのです。
私も真似して頼んでもよかったけど、あと一切れだし…………………。
後で知りましたが、テーブルに味噌を置いてない店でも、頼めば奥から出てくる。
そういうモンらしいです。
シクシク(:_;)
悲しすぎる味噌カツの思い出…。
それから名古屋には幾度となく(ほぼライブ絡み・笑)来ました。
キシメンも手羽先も美味しく食べたけど、何故かトンカツを食べる機会がなかったのです。
そして今回の旅のメインイベントの一つが、『名古屋に寄って味噌カツを食す!』。
とうとう野望を叶える日が来たのです。
「すいませーん。 味噌下さーい!」
と、いかにもいつも言ってるみたいに、自然にお店の人に頼んでやる!!
メラメラ。
名古屋駅に着いて、とにかく最初に見掛けたトンカツ屋に入る事にしました。
ウロウロしててまた食いッぱぐれたら悲しいから。
JRのコンコース、新幹線と在来線の間に食堂街みたいな通りがあって、そこにトンカツ屋『名古屋キッチン』というお店がありました。
うん。こざっぱりしてて、いい感じのお店です。
意気込んで、味噌カツ定食を注文。
テーブルをチェックすると、味噌壷はなし。
よぉーし、絶対に
「すみませーん。味噌下さい!」
って言ってやるぅぅ。
お店は夕飯時で混んでいたので、やや待たされて注文の品がやってきました。
そして、カツと対面。
カツには既に、た〜〜っぷりと味噌が絡んでおりました……。
そうだよね。
“味噌カツ定食”で注文したもんね、私………。
八丁味噌だっけ、確か。
カツは黒かったです、とても………。
そして、美味かったです………。
でも、地元っぽく
「すいませーん。 味噌下さーい!」
って言ってみたかったなぁ………。